★「Forestaurant」
KP情報補足
開示情報
サンプル描写
SANc
0.はじめに
■シナリオ作成者
一ヰ十
■推奨プレイ人数
3人
■プレイ時間の目安
オフセッション、スカイプなどのボイスセッション:2~3時間
■レベル
難易度:★☆ 雰囲気の重さ:★☆
■スタイル
ハイブリット&サーチ
■舞台
現代日本シティ
■推奨技能
目星、戦闘技能
■準推奨技能
聞き耳、図書館、交渉系技能
1.物語の概要
PL向けあらすじ
いつもの日常、探索者達の友人である塩野うずらは「最近とても美味しい洋食店を見つけた」と語る。
その店を夢にまで見るくらいだというから、それは相当なものだろう。
そんな塩野が行方不明になったと探索者達が知ったのは、一週間後のことだった。
KP向けあらすじ
ある日、塩野うずらは偶然にも魔術師が経営する洋食店へと迷い込んでしまう。
その店は、表向きには普通の洋食店なのだが、邪神ツァトゥグァに料理を提供する顔も持っており、
営業時間外は夢の世界と繋がってしまう不思議なレストランだった。
その店を気に入ってしまった塩野は何度も店に通い続け一ヶ月が過ぎた頃、
店主である魔術師が店に客としてやってきたニャルラトホテプの悪戯で蛙に変えられてしまった。
そうとも知らず店へやってきた塩野は夢の中へと迷い込み、
少女の姿に扮したツァトゥグァにせびられ料理を振る舞うことになる。
この店での出来事は塩野にとって2~3時間ほどのことだが、現実では一週間が過ぎている。
■NPC紹介
①『塩野うずら(しおの うずら)』
STR:12 CON:9 POW:12 DEX:14 APP:12 SIZ:10 INT:10 EDU:14 DB:±0 HP:10 MP:12 SAN:50
<目星>50% <聞き耳>50% <図書館>50% <制作(料理)>80%
▼今セッションの役割
巻き込まれた被害者。
▼主な接触手順
シナリオの序盤からシナリオの流れに沿って接触。
▼公開情報(彼と関わることでわかる情報)
24歳。女。探索者達の友人であり、ホテルの厨房で働く料理人である。
性格は明るく前向きで、とても面倒見が良い。
▼KP情報
このNPCは入れ替えが可能なので、KPCを用意して置き換えても構わない。
ただし、極端に能力値が低い場合、KPCが死亡する可能性がある為、最低でも全能力値が6以上あるキャラクターを使用することを推奨する。
2.導入
■シーン概要
シナリオは塩野との談笑から始まる。
ここでは友人を探しに行ってもらう口実を作るため、探索者と楽しく談笑をしておくと良いだろう。
いつもの日常、探索者は仲の良い友人同士で集まっている。
その席で、NPCの塩野うずらは「美味しい洋食店を見つけたんだ」と嬉しそうに話をする。
店は駅の近くにあるのだが、とにかく道が入り組んでいてわかりにくく、隠れた名店らしい。
一度行けば病みつきになる美味しさで、夢にまで見るくらいだと言う。
塩野は「今度みんなで一緒に行こうよ!」と探索者を誘う。これに対する返答はどちらでも構わない。
また連絡をすることを約束して、その日は分かれることになるだろう。
その翌日から塩野との連絡が途絶え、一週間が過ぎた。
いつまで経っても連絡してこない塩野を不思議に思い確認すると、
職場にも顔を出していないことがわかるだろう。
探索者達は何かあったのではないかと塩野の身をあんじて、家へ様子を見に行くことになる。
3.友人の家
■シーン概要
ここでは店に関する情報を入手し、最近の塩野の様子を知ることができる。
探索者達は塩野の家へと訪れる。
塩野はマンションで一人暮らしをしているので、
大家や管理人に話をすれば同行することを条件に部屋の鍵を開けてくれるだろう。
■KPメモ
KPCが家族と同居していた場合は、家族からNPCを探すのを手伝ってほしいと頼まれるなどして構わない。
■部屋の探索
▼ポストに<目星>を行う。
【!】開示情報
・チラシが溜まっていることがわかる。
▼部屋に<目星>を行う。
【!】開示情報
・少し埃がたまっているように感じる。
▼机を見る。
【!】開示情報
・机の上に一枚のポストカードが置かれている。
どうやら飲食店のチラシのようで、「フォレストラン」と書かれていた。
裏には住所が書かれている。駅から少し離れた繁華街の路地に店があるようだ。
▼塩野の最近の様子について<交渉系技能>で聞く。
【!】開示情報
・塩野に特に変わった様子はなく、失踪する理由は思い当たらない。
洋食店について尋ねても、詳しいことは聞いていないのでわからない。
4.森の中のレストラン
■シーン概要
このシーンは、コミカルに演出しているが、実際にはツァトゥグァが塩野の腕を齧り能力値を奪っている。
早急に探索者に助けを求め、料理を提供する理由を作るべきだろう。
また、店内に入った時点で探索者は問題を解決するまで現実世界に戻ることができなくなる。持ち込んだ荷物の使用は可能とする。
貴方達は地図を頼りに店へ向かう。
駅から少し離れた繁華街。その先にある細い路地を抜けて、
時には猫の散歩道のような細いビルの隙間を縫って、ようやくたどり着いた場所にその店は建っていた。
赤茶色のレンガ造りの壁にシックな黒い三角帽子を被せた屋根、
木製の扉にはおしゃれな筆記体で「Forestaurant」と書かれていた。
鍵などは掛っていないので簡単に店に入ることができる。
店内は薄暗く、探索者が店の奥へと歩いて行くと、徐々に足元の感覚が堅い床から、
やわらかな土を踏む感覚に変わり、不意に視界が開け、
辺りはうっそうと木々が生い茂る森に変わっていた。
SANc⇒0/1
▼<目星>を行う。
【!】開示情報
・森の中で煙が上っているのを見つける。
▼<聞き耳>を行う。
【!】開示情報
・森の奥から、香ばしい良い匂いがする。
そちらへ向かうと、大きな木のテーブルと椅子があり、幼い少女が腰かけている。
そしてその前には、正座して項垂れるエプロン姿の塩野の姿があった。
探索者達がやってきたことに塩野は驚きながら振り返り、
探索者から一週間も行方不明だったことを聞けば困惑するだろう。
探索者と塩野が軽く言葉を交わした後、少女はテーブルの上に置かれた料理を一口食べた。
だが、次の瞬間には皿をひっくり返して、
ばたばたと手足を振り回しながら「ぜんぜんちがうの~! 美味しくないの~!」と憤慨する。
困り顔で「そんなこと言われても……」と言う塩野に怒って、
少女はガブリと塩野の手に噛みつくだろう。
塩野は「あいたたたたた?! 痛いって! ごめんごめん、ごめんなさいぃ~っ!」と謝りながら、
探索者達に助けを求める。
ここで、仮に探索者達が少女を引きはがそうとしても、
STR50との対抗になるためびくともしないだろう。
少女は塩野に噛みついたまま「美味しいご飯がたべたいの~!」と駄々をこねるので、
探索者が美味しい料理を提供することを約束すれば、塩野を開放するだろう。
噛まれた塩野の手には、くっきりと赤い歯形が残っている。
■KPメモ
この少女の正体はツァトゥグァなので、噛まれたNPCは全ての能力値を1ポイントずつ失う。
これは入院すれば一カ月1ポイントずつ回復するだろう。
少女が食べたい料理は「心がいっぱいになるようなおいしいお料理」だ。
探索者は料理を作るため、キッチンに向かうことになる。(塩野は少女に腕を掴まれ、その場に残る)
5.キッチン
■シーン概要
ここでは、料理技能を所持していない探索者のための救済処置や、魔術の入手が行える。
基本、一人一つ呪文を入手できるようになっている。
キッチンには、カウンターと木を繰り抜いて作られた本棚がある。
その他、様々な調理器具などの必要な道具や調味料が用意されているが、材料はどこにも見当たらない。
■カウンターの探索
カウンターには時計と一冊の冊子が置かれており、そこには3種のメニューが記載されている。
ここで作る料理は全員で1品。 以下の3つから相談して決めてもらう。
▼メニューを見る。
【!】開示情報
・オムライスとオニオンスープ
必要な材料:肉1、玉ねぎ1、ニンジン1、ピーマン1、たまご1、米1
・ハンバーグと野菜のソテー
必要な材料:肉2、玉ねぎ1、ニンジン1、ジャガイモ1、ブロッコリー1
・鮎のムニエル グリーンソース仕立て
必要な材料:魚2、レモン1、サヤエンドウ1、トマト1、玉ねぎ1
▼時計を見る。
【!】開示情報
・1~8の数字が書かれた時計。徐々に時間が減っていることがわかる。
▼キッチン内で<目星>を行う。スペシャルマジックを発見する。
【!】開示情報
・壁の張り紙に気付く。紙には以下のことが書かれていた。
・おいしくなるとっておきの魔法の呪文
①生卵に蛙のマークを書く。
②お客様の目の前で、リーダーが模様のマークが書かれた生卵を割る。
③代表者が1D100を振る。
④成功すれば料理がとっても美味しくなる。
■KPメモ
・このロールはキッチンに来た時に行う。万が一失敗しても、料理中や料理を運ぶ前にロールさせるなどして、
成功するまで挑戦させて構わない。
・この呪文は悪魔の暴露である。前に来た客の中にいた、悪戯心溢れるニャルラトホテプが残したものだ。
■本棚の探索
様々な本が置かれている。
▼<図書館>を行う。
【!】開示情報
・料理の本を見つけることができる。
これは<料理技能>に+補正を与えるもので、最初から50%以上の<料理技能>を持っていた場合シナリオ中+10%の補正が与えられる。
<料理技能>を持っていない、または50以下だった場合はシナリオ中の<料理技能>が50%になる。
▼<図書館>or<目星>を行う。